分解した時に見つけたのだがピニオンのスプール側のベアリングの内輪内側が磨耗していた。これはどういくことか?答えは簡単だ、ベアリングが機能していない事を意味している。普通、ベアリングがスムーズに回っていれば内輪の内側が削れ事はない。削れていると言うことは回ってないことを意味している。ではベアリングが悪いのか?そんな事はない。スムーズに回りガタツキもない。これは高級ベアリングか?というくらいだ。となればメカニカル側のベアリングとの軸があっていない。その為にベアリングへ負荷がかかり回転を阻害していたと考えた。
ベアリングが回っていないということはピニオンだけが滑って回っている可能性がある。しっかり擦れた跡が残っている。ということはベアリングは機能せずにただの高級ブッシュに成り下がっていたわけだ。異音発生原因は空回りに由るものだと思ったのだが違った。
このメカニカルブレーキ側のベアリングからだ。これを確認するために54番のカラーを破壊したのだ。
無理やり取り出したベアリングは問題なくこちらもかなり良いものが使われていることが分かった。ベアリング単体、無音。ベアリング+カラー、無音。ベアリング+カラー+ピニオン、無音。しかし、55番に組み込んだ状態で確認するとベアリング+カラーの段階で音が発生する。カラーがカバーに擦っているから発生している訳だ。音がしない状態はカラーが回っていない場合だ。ベアリング、カラーともに回らずピニオンだけ回転すると無音となる。ということは今までベアリングなど機能しておらずピニオンだけ回ってたということが説明できる。
さて、この事を修理に出し伝えたが破壊したパーツ交換という答えしか返ってこなかった。おかしいので直接話す機会を得て質問したがベアリング内輪内側の摩耗を確認していない。ピニオンの摩耗に関しても使っていれば摩耗しますよと・・・いやいや、ベアリングで受けている軸がこんなに摩耗跡があること自体可笑しなことだ。そして1度開けているので原因はわかりませんの1点張り。まぁ開けたこと事実なのでそういわれるともう話にもならない。仕方なしにベアリングなど部品の確認と今後のメンテ方法を記載してもらい修理してもらった。もちろん有償だ。破壊したのは自分なので無償にしろなんて思ってもいない。
こうして修理されたジリオンだが、釣り具やから受けって週末にどんな感じだろうと投げに行ってきた。なんだこれは?メーカーが修理したはずなのに修理前よりもひどくなっている。擦る音は消えていないしギアまでゴリゴリいう始末。仕方なしにまた釣具屋に持ち込み修理前よりもひどくなっている旨を伝え送り返した。メーカーの回答は
「使っているうちに当たりが出てゴリゴリが解消されます。それに1度開けた製品は弊社で修理したとしても保障外です。修理完了でお店に送り返した段階でメーカとしての業務は終了してますので有償でギア交換です。」
うーん。修理って送ったら完了するものなのか?私だけかもしれないが、仕事って依頼を受け仕事をする。そして依頼者と確認をして仕事が完了すると思っているんだが?今回の件で分かったことは、部品やベアリングは非常にいいものを使っている。そしてバリなども綺麗に処理されておりパーツとしては非常に評価できる。が、こちらで開けたとはいえ修理して余計に悪くなるとか、仕事に対する責任とか・・・この対応が普通なのか??
結論、ジリオンは壊れるまで付き合うが次は買わん。
最初に開けた時はちゃんと角があったのに修理から帰ってきたらメインシャフトがごっそり削られていた。なんだかなぁ。たぶん素材はジュラルミンだと思うが、バリがあるならカッターの裏で軽くこすって糸面取りじゃないのかな?それともここまで削らないと組み付けできないということか?むしろバリなどの処理の仕方を知らないのではと疑う。
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