SVスプールは優秀だった


ノイズがあって2軍落ちしたジリオンSVTWだがSVスプールはかなり優秀かもしれない。このスプール能力が最大限に発揮できるのがボートじゃないかなぁ。

以前考察したようにSVのブレーキは固定マグとほぼ同等。これはシャローでの遠投をした場合ほぼ間違いない。しかし最近になって固定マグとの違いに気がついた。ピッチング性能!Revoシリーズのマグとは明らかに違う。ジリオンのSVはピッチング時、遠心にかなり近いブレーキに感じる。穴打ちや岸壁、ストラクチャーに投げるとき、フルキャストする人は少ないですよね。だいたいピッチングだったりで低速、低弾道で投げると思うんです。
この『低速』がSVのメリットなんですよ。固定マグにはない特性、ブレーキが可変する!

説明が難しいですがSVブレーキはスプールとローターの立ち上がりが違います。ローターは常にマグネットの影響かにあります。なのでキャストするとまずスプールが回ります。ローターマグネットが効いているので回りにくい状態にあります。その力の関係でメカ的にローターが飛び出します。

フルキャスト時、スプールが回ることでローターが出てマグネットユニットに入ります。基本的にバネの戻る力が弱いのでほぼ着水までローターが出たままだと思われます。その為、Revoシリーズのマグと同じだと感じるわけです。

ピッチングの場合は違います。軽く投げた場合や低速でキャストした場合は、やはりブレーキが効くためローターがが出ます。しかし低速でのマグネットブレーキは効きが弱くローターにかかるブレーキ力が足りずバネの力で徐々にスプール内に移動するようです。私のイメージとしては従来のダイワのマグネットブレーキに近い動きですね。

このSVのブレーキ特性はかなり良いです。フルキャスト、ピッチングが同じブレーキセッティングで投げ続けられる。良くあるシチュエーションだと堤防等の際を流しながら撃っていく場合、際を遠投、スリットにピッチングとテンポ良く攻められる。
そしてこの低速時に起こる特性は軽量ルアーにも適応されている。固定マグだと3gをフルキャストすると初速はガッツリ回り出す。初速に合わせたマグだとすぐにスプールを回す力がなくなり失速する。しかし、SVだとスプールが低速になるとブレーキが弱くなる。結果、失速が抑えられ飛距離が延びる。

SVは通常のルアー(7g~)のフルキャストでは固定マグと同等で恩恵がないがピッチングや軽量ルアーには効果的。専用機には劣るが同じセッティングで何でも不可なく投げれる優等生。

何でもそつなくこなすオールマイティーですがやはりそこはマグネット、通常ルアーの超ド遠投となると限界まで詰めた遠心には及ばないかなぁ。後、あまり空気抵抗の無いシンペンやジグだと遠心切ったブラックや固定マグにも負けるかな。SVは細かいブレーキ設定が出来ないので。でも機能は素晴らしいです!上級者でもあまり上手くない私でもある一定の距離は飛ばせます。

ただ人それぞれキャストの癖がありますよね。省エネで低速で投げるですかなり危険。低速でローターが下がるってことはゆったりしたキャストでもローターが下がる。ローターが下がるので力をいれなくても飛距離はそれなりに(むしろ最大飛距離が)出るしルアーの飛び方もゆっくりかつ安定してきれいに飛びますが、サミングが絶対。ルアーの補足、調整はしやすいが、飛距離が延びれば延びるほど難易度が上がります。飛行時間が長い為、急に風の影響を受ける可能性が高いです。着水だけ見ればバックラッシュしなかったのが一転、ほぼ常時サミングしないと間違いなくバックラッシュですね。コレが出来ればコモモ125でスピニングに迫る50mを叩き出します。まぁ常時サミングが出来るなら遠心ブレーキを使いますよねぇ。それなら固定マグでも良いわけで・・・

Revoで例えると、いつもよりマグを-3,4下げて初速でバックラッシュしないように丁寧にかつゆっくり投げる感じ。持ってる方は試してみて!すごく静かにしかも完璧な飛行姿勢でスーっと飛んでいきますよ!ライン放出のスムーズさ、スプールの静粛は気持ちが良いですよ。投げるぅ~!って楽しみは無いですが(笑)


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