メンテナンスのすすめ

ベイトリールを海で使うとすぐに錆びる、ガリガリになる。そして電蝕・・・これを防止するには正しくグリス、オイルを使い、帰ったらなるべく早く水洗いをする事が大切です。

グリスは潤滑、磨耗を抑えるほかに水との接触を避ける役割があります。その為普段開けることが少ないメインギア等に塗ります。


これは2500Cのギアボックスを分解した写真です。これらの部品全てにグリスを塗っています。ギアは勿論の事、プラパーツにカップの裏にまで。現代のリールと違い隙間が多く簡単に水が侵入します。その為可能な限り弾き防水するためです。塗り方は簡単です。


このように筆を使い薄く伸ばすだけです。沢山塗る必要はありません。ドラグ以外はグリスを変える必要も無いです。ちょう度2のリチウムグリスだけあればOKです。高級なカスタムメーカーのグリスも必要ありません。『やっぱ◯◯のグリス、オイルは違うなぁ、巻き心地が軽い』など聞くと思いますが、はっきり言います。ホームセンターのグリスと大差無いです。。勿論、一部カスタムメーカーが出す特殊な性質のものが存在しますが。基本的に塗る量が巻き心地、耐久性を決めます。巻き心地に関してはちょう度も関わってきますがまずは適切なグリスの量を覚えましょう。


分かりやすい様にドライのギアに一部だけグリスを塗りました。ギアへの塗布はこの程度です。これより多く塗っても


噛み合った時にはみ出し無駄になります。このはみ出たグリスは潤滑にも防水にも役に立ちません。巻き心地が重いのはこのはみ出したグリスのせいです。このはみ出したグリスを取り去ることで巻き心地が改善されます。良く、オイルのみで仕上げると言うのを聞きますが・・・適量のグリスはオイルよりも潤滑性、耐久性、巻き心地も上です。オイルは塗布しても保持されません。僅かな時間で流れ出てしまいます。もし、オイルだけで仕上げたいのであればVG100以上のオイルを釣りをする前に塗る以外ありません。また、効果的に使うには釣りを中断して再度塗る必要があります。グリスは固形である分薄く濡れるのでオイル以上の効果をもたらします。リールの潤滑はグリスを使いましょう。オイルは


ベアリングに使います。オイルの利点はやはり粘度の低さに有ります。写真のベアリングは掃除のためにオープンにしていますが通常シールド付きを使います。機械設計をされる方ならわかると思いますが、オープンベアリングは常にオイルに浸かっている、強制的にオイルをかけるなどの場合に選択されます。そうでない場合はグリスです。リールの構造にはオイル溜めが無いですし強制的にかける装置も付いていません。グリス入りをと言いたいところですが、短時間なのと軽さを必要とするためオイルを使います。その為シールド付きのベアリングを使うのです。シールドがあることである程度ベアリング内部からオイルが流れ出すのを阻止してくれます。このお陰でオイル溜めが無くてもオイル潤滑で使えるのです。主に


スプールシャフトのベアリングに使います。それ以外のベアリングはほぼオイルではなくグリスを使うべきです。スプールベアリングに関してはオープンでも良いです。釣りの途中でもすぐにオイルアップができるので。ただし釣り場の環境次第ではオイルアップも簡単ではないです。もう1箇所、オイルの方が良い場所があります。


ここ、ウォームシャフトの根元です。最近はフルベア化されている事もありますがオールドや樹脂ブッシュのものはオイルを差した方が良いです。グリスは隙間に流れ込みません。なのでオイルを使います。経験上、純正のオイルであれば1日フルに釣りしても大丈夫です。ただし、雨のなかだったり船で水を被る環境では厳しいかもしれません。釣りにいくときはオイルも持って行くと良いですね。これでだいたいのリールはメンテナンス出来ると思います。ここからは丸アブ限定になりますが、




コグホイール、ウォームシャフト、これら周辺何を付けますか?私はグリスを使っています。使うルアーが7g以上ならちょう度2でも問題ないです。飛距離は落ちません。しかし7g以下、特に2g,3gを2500Cで投げる場合ちょう度2では回せないかもしれません。手に入るならちょう度0のグリスが調子良かったです。ジャバラに入っているのでメチャメチャ量が多いですが・・・そんな入手難易度の高いグリスではなくてもOKです。


これ、大手のスプレーグリス。どちらも同じ感じですが、ダイワの方が少し緩い感じがします。これを


前もって容器に吹き出しておきます。揮発性分を飛ばしておきます。勿論直接噴くのも良いです。特にウォームシャフトにはダイワのスプレーはかなり使いやすいです。液体で出てきますので根元までしっかり入り込みます。シマノは半固形で出てきます。コグホイール等に塗るのならシマノのスプレーが簡単かもしれません。このグリスであれば2g,3gでもストレスは感じないでしょう。ただし、噴いてから1、2日待ってから使ってください。揮発性分が残っているため塗った直後はあまり良くないです。

メンテナンスに特別な技術、工具は必要ありません。正しい知識と時間があれば誰でもできます。定期的にメーカーにだして1回1万円?それも良いでしょう。でも私は自分でやりますよ。リチウムグリス300円、スプレーグリス800円、純正付属品のオイル0円。必要に応じてベアリング1個200円前後。この程度で出来てしまうのです。ベアリングもしっかりメンテナンスしていれば一生壊れません。そのメンテ費用勿体ないです。


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