ブレーキに関して以前にもブログに書いたのですが、今回は特にPEライン、それも1号~2号程度のライン向けに考察していきます。多分私のブログを見る方はベイトシーバスをやられている方が多いのではないのでしょうか?そうなると使用頻度が多いラインがこのあたりかと。実際に私が使っているのも1.5号、2号なので今一度しっかり考えてみます。さて、PEラインを快適に使うにはスプールの形状では解消できないのという事が分かった。そうなるとブレーキを最適化させることが大事になってくる。そこで簡単な理想的な条件のスケッチで考えていく。考えがうまくまとまる前に書いたスケッチなので説明したい順番が前後する。このスケッチで1番大事な項目は②のスプール回転数かな?
4号以上の太めのラインを使った場合スプールが痩せるためキャスト後半まで一定速度で回転してる、もしくは大きく減速はしないと思われます。数値的に導き出すことも可能ですが、非常に難しい計算になります。まずは飛行速度の算出して、時間ごとの変化をプロットしていくことから始めないとですねぇ。これがすごく難しいです。飛行速度は空気抵抗を受けて2乗で減速するというのです。そこに飛行物体の形状が加わって発射角を決めて・・・なんてやってられんですよ。物理はある程度理解できてもここまで複合要素が絡むと簡単じゃないんです。というわけで、ざっくり、本当に適当に考えていきましょう。
さて、モノフィラ5号程度のラインで空気抵抗の少ないシンカー30gをぶん投げると上記の図のように後半までスプール回転数が一定であると仮定します。すると遠心ブレーキのは①のようなラインでブレーキが変化します。マグネットの場合はこのラインの落差が小さくなります。この図を見て気が付くと思いますが、ラインとブレーキセッティングを最適にすればサミングは殆どいらなくなるのです。じゃPE2号だとどうなるか?
こんな感じ。スプールが痩せないから回転数がじわじわ低下していきます。遠心の場合、ブレーキ力はがっつり低下していくんです。これは回転数の2乗に比例するためですね。マグネットであればこのカーブがスプール回転数と同じようなカーブを取ります。回転数とブレーキにカーブに開きができればできるほどバックラッシュしやすくなります。という事はマグネットのほうがPEに向いているように感じます。
しかし、スケッチをよく見てください、キャスト直後の回転数が跳ね上がってますよね。これはキャスト直後、リリース時に大きな力が一気にかかりスプール異常に回転するのです。この回転数が問題なんです。マグネットブレーキでこの回転数に合わせるとブレーキが強すぎて飛距離が出ません。初期の回転数に対応させるには遠心ブレーキが最適となりますねぇ・・・う~ん、どっちが最適かわからなくなりましたねぇ。
そこで良いとこどりできると考えられるのがこのIBになるんですが・・・こいつ遠心が利きすぎるんですよ。多分初代ビッグシューターと同じ遠心ブロックを使っている為じゃないかなぁ。IBはひとまず置いておいて遠心ブレーキやマグネットブレーキで最適化させるにはどうしたらいいか?簡単です。メカニカルを締めてあげればいいんです。そうすると初期の回転が抑えられます。メカニカルブレーキの特性は回転数には関係なく一定のブレーキ力となります。そしてもう一つ大事な特性があってメカニカルブレーキは動き出すときに大きな力を必要とするのです。という事はメカニカルを締めることで初期のバックラッシュが防げるので必要以上にマグネットブレーキを強化する必要がなくなりますね。遠心でも同じことが言えます。初期のバックラッシュに関しては遠心ブレーキは非常に有効ですがそれ以降、回転数が低下したときの制御は厳しいものがあります。ですがメカニカルブレーキを使うことで下駄をはかせることができます。すると多少なりともバックラッシュが防げるようになりますね。という事で遠心、マグネットってことだけで比較した場合マグネットの方がPEに向くとこになります。まぁここまで書いて何ですが、従来のブレーキシステムではPEに完全対応できないってことですねぇ。ここからは推測になるのですが
これなら完全対応可能なのかもしれませんね。もう一つが
この遠心ライクなマグフォースZ。こちらはばねの力でローターを出し入れします。なのでこちらもキャストデーターから最適なばねを組み込んでいれば対応できるのかもしれませんね。ただし、どちらの製品もユーザーでは微調整できないので(マグフォース系はちょっといじれますが)すべての状況で合うかというと疑問です。従来の遠心、マグネットブレーキと比べて圧倒的に飛距離が伸びるかというと・・・多分あまり変わらないでしょうね。
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