PHが下がらない理由 仮説


いくら追加しても下がらない。なんでだ?硬水になる様な石は使っていないし底床も処理された砂利を使用している。硬度が上がる要素はどこにもない。流木が入っているので多少なりともタンニンが流れ出ているはず。それに軟水化するソイルをフィルターに仕込んでいるのでちょっと添加しただけで急激に下がると思っていたがそうではない様です。ここでふと気が付く


パワーハウス・カスタムソフトタイプ。これを300ml突っ込んでいる。このろ材はPH上昇を抑制する機能が備わっている。実際にどうなのか?と言われると良く解らない部分なのだけどレビューを見るとPHが下がったとか高いだけで効果が無かったとか結構バラバラの評価だった。私も使っていてPHが下がったとかあまり感じないしこのろ材に変えてから水草の成長が良くなったという感じもない。いたって普通のろ材という印象だ。だが今回のPH調整でちょっと印象が変わった。こいつはもしかしたらものすごい可能性を秘めているろ材なんじゃないかと。その理由というのがPHが下がらないという点。メーカーサイトの内容、公開されている材質の論文、今回の現象から推測すると単なるPH上昇抑制機能ではない。ある一定のPHをキープしてくれるろ材ではないかと思われる。アルカリ性になるのは水酸化イオンが増えるからという事のようです。ソフトタイプはこの水酸化イオンをろ材に吸着させて代わりに水素イオンを放出させているようだ。例えば石組みレイアウトのように硬度が上がりアルカリに傾くような水槽の場合、アルカリに傾かないように水酸化イオンをどんどんろ材が吸着していく。もちろん限界はあるけどこの作用により長期にわたりPH上昇を抑制している。なので石組みレイアウトで軟水、弱酸性を好む水草を育成したい場合は非常に有効に働くと思われる。しかし、私のような環境の場合、まずアルカリに傾くことはない。水替え時に水道水が多少アルカリの時があるくらいでそれ以外はほぼ中性。当然そんな水質の水を使っていれば水槽も自動的に中性になってくる。週1で半分水替えを行っているので硝酸塩がたまって酸性に傾くという事もほぼない感じです。今回のように人的要素でPHを故意に変えることが無い限り基本的に水道水のPH=水槽のPHとなります。さて、ここからが大事なところなんだけど


100リットル、PH7以上の場合に添加する量をたった10リットルに添加したらどうなるか?普通に考えれば


こうなるはず。完全に生物に大ダメージを与えるレベルでPHが変わります。しかし、私の水槽では全然問題ない。エビたちもいつも通りツマツマしているしPHを見ても下がっていない。このことから考えるとパワーハウスカスタムがため込んだ水酸化イオンを放出している。そう考えるとPHが下がらないという事が説明できる。メーカーサイトを熟読して色々論文なんかを調べて私なりに出した結論はPH6.7~6.5くらいを境に水酸化イオンの吸着、放出を繰り返し、PHの急激な上昇、降下を抑制していると思われる。という事は・・・硝酸塩でどんどん酸性に傾く水槽にこれを入れておけばPHの降下を長期間防げるという事になる。個人的には水替えは必要だと思っているんだけどPHが下がったから水替えするというような運用の場合、抑制効果が切れるまではひたすら放置で大丈夫という事でもある。このような作用を考えると抑制効果は再生可能という事になりますね。ただし、どういった運用をするかで変わってきます。我が家のように中性から酸性にかけて利用した場合水酸化イオンが早い段階で枯渇すると思われます。なので弱アルカリ性の水を使って水酸化イオンを吸着させる必要があります。また、石組みのアルカリに偏る場合は逆で水酸化イオンの吸着限界が来てしまいます。なので酸性の水に浸けて水酸化イオンを放出させる必要が出てきますね。あくまでも推測の状態なので分かりませんが仮にこの推測通りならこのろ材、超優秀ですよ。



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