SLXにブロンズブッシュを仕込んでみた


オールド系アブのブロンズブッシュが余っているのでSLXに組み込んでみた。一般的なチューニングだとここに高性能ベアリングを入れると思うのですがまさかのベアリングレス化。今までの経験でベアリングが無くても7g位から投げれるのが分かっている。5500に比べスプール径も小さいし軽量だからかなり快適だろうと思ったので組み替えてみた。海外では数年前からCZBというブッシュが販売されているようで、国内でもいくつか交換して使っているというブログは確認している。CZBに関しての情報はあまりないが潤滑材含有のブッシュという事は分かっている。機械の軸受けでベアリング以外に焼結のものやCZBのように潤滑材を練りこんだもの等、古くから使われている技術でそんなに新しい技術ではない。多分アブのブッシュはこのどちらでもないような気がする。多分だけど銅の自己潤滑性を利用したものだと思われる。さて、なんでベアリングが安く手軽に手に入るのにブッシュを使うのか?ズバリメンテナンスフリーというところ。SLXはまだましな方だが、ジリオンやタトゥーラなどダイワのリールがメカニカル側のメンテナンスが非常に悪い。いくら高級なコーティングされたベアリングでもあっという間にゴリゴリになる。比較的メンテナンスが楽なSLXでも同じでどのリールもメカニカル側のベアリングは錆びやすい。そこでメンテナンスフリーのブッシュを利用できないかと考えたわけです。もちろんメンテナンスフリーと引き換えに回転数低下、摩擦抵抗UPというデメリットも発生するわけだけど5500での実体験から大した問題でないことが確認できている。今回はブッシュにグリスを塗ってフィールドで投げてみる。


季節的にバチを意識した重量のルアーが投げれればOK。今回はメガバスのカッター90をぶん投げる。重量は8g、バチ系としては標準的な重さじゃないかな?もっと軽量なバチルアーもいっぱいあるけどベイトで汎用性を持たせるとこのあたりで調整しとくのが扱いやすいです。爆風で思うようにキャストはできなかったけど飛距離はそこまで絶望的じゃない。気持ちベアリングよりも落ちる感じだけど誤差の範囲。ルアーも飛行スピードが緩やかでキャストコントロールもしやすい。しかし、非常にスプールがうなる。スローに投げてる分にはいいが高速でリリースすると激しくビビりが発生する。しばらく投げて考えて発生原因が分かったのと対策が不可能なことが理解できた。
通常ベアリングの場合、内輪が回っても外輪が回ってしまう事がない。内輪と外輪の間にボールが有り極めて小さな摩擦しかかからないため内輪だけが回る。なのでリールのような低負荷、低速なら外輪とケースの摩擦だけでも問題なく内輪だけが回ってくれる。ブッシュの場合、軸の接する内輪で強い負荷が掛かるとブッシュが回転してしまう。なので高速キャストした場合、ブッシュとケースの摩擦よりも強い回転力が掛かってしまいブッシュが回転、それがビビりにつながっているようだ。よくよく考えてみたら5500の場合ブッシュに出っ張りがありブッシュの受け部分には切り欠きが作ってあった。ブッシュの周り止めをしていたんだといまさら気が付いた。それ以外にもベアリング押さえ等もついており極力ブッシュやベアリングの外輪が回らないように工夫がされていたのを思い出した。


というわけでSLXのベアリングレス化は失敗でした。SLX以外のリールでも同様で現在販売されている一般的なリールはベアリングレスはできないという事ですね。追加加工を行えばできますがリスクが高いですね。CZBはどんなものか分かりませんが多分同様の事が起きるのではないかと思われます。もしかしたら外径部分をかなり表面を荒くして摩擦力を稼いで回転しないようにしているのかもしれませんが基本的にブッシュが絶対に回らないような工夫が必要なんじゃないかと思われます。

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